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真空管アンプとか、作ってみましたよ。いわゆる自作キットですけど。部品だけあって、自分で組み立てる感じ。基板にダイオードとか挿して半田づけするわけですけど... いや~半田づけなんて中学の技術の時間にやったきりだったので、緊張した^^;
作ったのはエレキットのTU-882。ヘッドホンアンプです。自作というと無骨でハリボテなイメージがありましたが、実物見てみるとそ~でもない。作業終わったから言えるんですけど、PC自作とあんま変わらないですね。感覚的に。
以下、レポであります。
経緯
もともとヘッドホンアンプは欲しかったのです。あと以前に5インチベイ内蔵真空管アンプもどきとか使ってたこともあって、できれば真空管を通したかったんですね。でも既製品だと、どんなに安くとも5~10万はかかる。これはそうそう買えないぞ、と後回しになってたんですが... 正月に帰省したおり、うちの叔父が帰りがけに言うには「自作真空管アンプは組み立てコストを省いてるので安い。音質もなかなか良いぞ」と勧めるものですから(言い訳)。まあ時期的に、いろいろ手を動かしてみたかった、てのもありますね。
制作
基板です。もとは1枚の板を折って分割します。カッターで軽く切れ込みをなぞって、じわじわ力を加えていくとメリメリって感じでパキっと折れました。
部品を挿して、裏から半田づけしていきます。Sig.は環境に優しい鉛フリーはんだを使用。融点が高めなので熱耐性があり、その代わり付けにくかったり、正しく付けても濁っちゃったりするみたいです。まあ、できてしまえばどうということはない。
基板Aが完成。ケーブルの半田めっきが鬼門~。熱で被覆がふやけてまう。あと抵抗類は奥まで差し込むんでなく、2~3mm隙間作ったほうが良かったかも。基板が熱を持つので... て話を後で知った。
裏。邪魔な足は切っちゃいます。ニッパ大活躍。あんま綺麗じゃないのは鉛フリー半田だからです。ええ、そうですとも!
そんな要領で基板周りを終わらせます。2枚目あたりからペースアップ。3芯ケーブルがちょっとめんどかった。手間取ると溶けるんだよ! 被膜がっ!?
今回の目玉。基板と基板を繋げる半田づけ。これは正直途方にくれた。半田吸い取り線が巧く使えなかったことに絶望もした。3つめ辺りからコツが解って急に簡単になった。あれだ。両側に盛って、片方からくっつければ良い。
基板ができたのでケースに積む。名機と謳われた(らしい)TU-870は配線がめんどかったそうだけど、これは楽。1回ケーブルを真空管ソケットが噛んでてやり直したけど。
蓋その1を被せてケーブルと他基板を引き出す。余ったケーブルはケースの中へ。
蓋その2を被せる。だいぶソレっぽくなってきましたね。
完成図。真空管を挿してカバーを付け、ボリュームつまみとフロントカバーを付けました。ボリュームつまみを固定するダボみたいなのだけは、六角レンチがないとどうにもならない気がする。1.5mmだったかな。Sig.は1mmのでなんとかやった。
使用した道具
いろいろ買ったけど、これ以外は使いませんでした。あとはフェルト切るのに使った「はさみ」くらいかな... 六角レンチは3mmと1mmを使った。ナット回しとかは何に使うのかもピンとこない。半田ごて台、というかごて先掃除用のスポンジは必須。ラジオペンチはつまむってより、曲げるのに良く使った。
音質
自分の手で作り上げた達成感でお腹いっぱい。音質を追求するのはナンセンスな気もする... が、まあ真空管っぽく柔らかい音を出してくれるので満足してます。ダンス系とかでたまにある極端な高音はちょい怪しいものの、中~高音域の抜け具合は自然で、気に入ってます。なによりエイジング中だし、これからに期待。
ちょっとホワイトノイズが目立つ気がしますが、真空管の左右を交換してみたら多少マシになりました。半田づけの際に透明なヤニが派手に飛び散ってたので心配してましたが、真空管の接触不良とか、その辺がデカイみたいですね。暇な時にでも端子部分をヤスリで磨いてみようかと思います。
今後の展望
これは純粋にヘッドホンアンプなので、ヘッドホンの音量を調節する以外のことはできないのですが... 背面に付いてるスルー出力ってのが以外に便利でした。これでPC→TU-882→スピーカというラインが確立してます。TU-882の電源を入れなくてもスピーカから音が出ますので、けっこう自由が利きますね。スピーカには拘るつもりはないので、当面はこれで通すでしょう。気が向いたらパワーアンプも作るかもしれない。それくらい。
TU-870なんかだと配線いじってヘッドホンジャック付けたり、回路図ショートカットしたら音質が良くなったとか、やたらと改造が流行ってるみたいですが、そこまでする気はありません。今のところは。
まあモノが500台の限定品なので、そういうノウハウが出てくる可能性は低いかもですね。そういった意味では損だったかもしらん。いくら俺でも電気回路にまで凝りはせんだろう。たぶん。きっと。めいびー。
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