奥多摩ハンモック山行

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奥多摩・白岩小屋でハンモック吊ってみた写真

久しぶりのブログ投稿です。リハビリということで、しばらくは書きやすい山ネタを置いていくつもり。

そう。山ネタですよ。ブログ休載期間、まあ忙しかったのもありますが、ここ一年くらいは主に山登りしてました。積雪期はトレラン中心ですけどねー。
ボルダリング→外岩クライミング→登山→沢登り→トレラン。沢登りは冷やっとするのがするのが苦手で、あんま好きじゃないです。トレランは気持ちいいけど、カメラ持ちにくいのが難点。iPhone6にしてだいぶマシになりましたけども。
そんな感じ。

さて、低山では花粉も積雪も終わり、いよいよ本格的な登山シーズンが到来。半年ぶりのテン泊山行は、兼ねてからの夢だったハンモックで。
ルートは三峯→雲取山→鴨沢。東京都最高峰の雲取山に向かうルートは幾つかありますが、ここは初めてでした。いちばん気持ちの良いルートでしたね。

  1. 西武秩父駅からバスで三峯神社。軽く参拝して登山開始。
  2. 白岩小屋で一泊。朝食もそこそこに出発。
  3. 雲取山荘で早めの昼食を摂った後、登頂。
  4. 下りは奥多摩小屋から七ッ石山を掠め、鴨沢に降りる定番コース。

ギアの慣らしを目的に、カメラを持ってじっくり歩く、ゆるふわハイクです。最近はハードなトレランばっかりでしたし。

天気予報はギリギリまで雨。行動中にはなんとか晴れ間が見える程度には回復してくれました。 しかし夜中になるとガスってきて風も強く、一時は0℃付近まで冷え込みました。こうなるとハンモックは寒い! 翌日も展望には恵まれませんでしたが、早朝、雨上がりの原生林を歩くのはなかなか気分の良いものです。 結果として、いろいろと課題も見つかり、有意義な山行となりました。

1日目

西武秩父からバスで三峯神社。秩父鉄道のアニメ推しはなんなんでしょうねー。ちょいとゲンナリです。
じつは出発時にパッキングをミスり、バスに遅刻しました。登山計画書には12時前に三峯神社を出発し、コースタイムで15時にはテント場につく予定で提出しましたが、実際に三峯神社に到着したのは14時前。 2時間遅れの出発となりました。 普通は諦めるべきところですが、今回はテント泊。幕営予定地の白岩小屋までは、コースタイムでも日没前には着けそうなので、強行することにします。

三峯神社に軽く参拝し、1時間ほどで霧藻ヶ峰休憩所に到着。

そこから前白岩の肩に掛けては急登が続く。一部鎖場もあり、木の根も多く、雨上がりの湿った地面では注意が必要です。

ここ、山と高原地図ではCT15分となっており、「ぜったい嘘だー倍は掛かるよ」と思っていましたが、今みると前白岩の肩、の手前のコルである「お清平」までが15分だったのですね。それなら納得。

白岩小屋に到着したのは16:30くらい。ここは無人小屋です。 途中しばらくヘリに遭遇して立ち往生しましたが、ほぼコースタイム通りですね。 ヘリがホバリングしてる傍にいると小石とか飛んできてとても歩ける状態じゃないなーと、貴重な体験をしました。

この時点で止まるとずいぶん寒くなってきたので、防寒具を着込み、幕営準備をします。10℃くらいでしょうか。3月末の高水山あたりを思い出しました。まあこれでも1700mくらいありますしね。
ちなみに幕営地は貸切でした。気分良い! ここは人が少ないのもあってか、トイレもそこそこ綺麗です。まあ廃墟みたいな無人小屋ですし、ちょっと歩けば雲取山荘ありますからね。人気が無いのも頷ける。

夕食は棒ラーメンとゆで卵。暖まったところで就寝。

ハンモックで寝てみたら

就寝システムは、モンベルのU.L.スーパースパイラルダウンハガー#3 + エマージェンシーLiteビヴィ。 マットはミニマリストパッドです。

しょーじき、ハンモックを嘗めてたことは否めない。メチャメチャ寒かったです。 モンベルの寝袋の快適温度設定は極めて怪しいですが、それでも5℃〜10℃なら問題ないだろうと考えていました。 SOLのビヴィも持ってましたし、普通のテントやツェルト、タープでも大丈夫だったでしょう。 実際には4℃以下まで下がりましたが。6月の気温じゃないよw

幕営地は展望の良い尾根筋。つまり風もあり、マットが薄いこともあって底冷えが半端なかった。 マミー型の寝袋でも、身体の底部はロフトが潰れるので効果が薄いっての、体感しましたよ!

とはいえ上半身は耐えられないほどではなく、問題は足。 ミニマリストパッドがフルサイズではないのが一番の原因ですね。 フルサイズのリッジレストでもあれば大分違ったと思います。 ここら辺は考えもあるので、今後の課題です。

暑いかもーという不安を押してメリノウールのタイツを履いていった英断だけは、褒めてやりたい。 結果的に昼のハイクでも暑いほどじゃなかったですしね。 滝汗かく運動量でなければ、もうちょっと着ていられるんじゃないだろうか。 あとはドラウトセンサータイツあたりはあっても良かった。

2日目

日の出とともに起床。 朝食のグラノーラを囓りつつ、しばらくぼーっとして体温を上げ、ハンモックを回収。 パッキングした後、白岩小屋のベンチでオニオングラタンスープだけ飲んで暖まり、6時には出発。 ほんとはもう少しゆっくりしていく予定だったんですけど、寒かったので。 せっかくの貸切パノラマ展望もじっくり鑑賞できませんでした。 天気は良かった!

歩き始めると流石に暖まってきます。早朝の原生林はとても綺麗ですね。夜中はガスってたので雨上がり風味。 三峯→雲取山に掛けては、奥多摩有数の原生林だそうです。つまり広葉樹が中心で、植生が豊か。 特に白樺が並んでいると気分が良いです。

大ダワから笹藪が増えてくると、いよいよ雲取山荘が近い。

8時前には雲取山荘に到着。 この頃には日も出てきていて、とても暖かったです。 早めの昼食はカレー!辛かった...

今回の山行では、朝食は軽く済ませて早めに歩き出し、そのぶん昼食をガッツリ摂る!というU.S.スタイルを試してみるのが、一つの目的でした。 日本人は朝ガッツリ昼は行動食で済ませるのが多いそうです。 どっちが良いというのでもないでしょうが、テント場でダラダラしてしまうことを考えると、今回の方が肌に合っている気がします。 これからもっと朝が涼しくなってくると、また変わってくるのでしょうけどね。

山荘から雲取山までは、お気に入りの撮影スポット。

雲取山のピークハントは9時半頃。この頃はガスってて展望は望めず。今年は富士山に恵まれないな−。まあまた来ます!

特に寄り道せず、サクッと下山。12時半には鴨沢バス停に着くも、次のバスは1時間後。あと10分早ければ...! バス停傍の食事処で暇を潰す。結果的にここで休めたので温泉には行かず、多少の経費削減に成功しました。

感想

前白岩の肩に掛けてや、雲取山周辺を除くと、特に三峯から大ダワ周辺とか非常に走りやすそうな印象を受けました。 これはぜひ、ファストパッキングで再挑戦したい。 その前に奥多摩小屋でもハンモック張りたいけども。石尾根走るか−!

自戒

実は前白岩の肩の手前にて、男女のペアと、霧藻ヶ峰休憩所で軽く会話した小屋番らしき男性とすれ違っていました。 ペアとは朗らかに挨拶を交わしましたが、男性はなにやら携帯で会話しており、漏れ聞こえる内容も「ガスってきたからヘッデンで報せないと...」などと若干不穏な模様。 とはいえ怪我人が要るわけでもなく、ペアからは深刻な感じを受けなかったので、そのままスルー。

歩いていると前白岩の手前にて、ずーっとホバリングしているヘリと遭遇。どうにも嫌な予感で歩いていると、救急隊員2人を降ろしていきました。 滑落事故らしい。要救助者を見かけなかったか聞かれましたが、残念ながら滑落痕などにも心当たりがなく... もう少し注意して見ておけばよかった。 夜にハンモックに包まっている間も、鳥の鳴き声がホイッスルじゃないかと感じて気が気でなかったです。

下山後に調べたところによると、やはり白岩と霧藻ヶ峰の間で滑落していたらしい。 6日の捜索は日没で断念。翌日、遺体で発見されたとのこと。 300Mほど滑落して首を骨折。お悔やみ申し上げます。 300Mだと登山道から目視では見つけられないよなあ...

山は楽しいですが、事故は不意に訪れるもの。 もしもの時に備えてヘッデン、エマージェンシーキット、ホイッスルは必須だなあと再認識しました。

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