奥多摩ハンモック泊

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8月の奥多摩小屋で、ハンモックを張った

お盆前の8/8、奥多摩でハンモック泊してきました。鴨沢から七ツ石山を巻いて奥多摩小屋で幕営し、2日目に雲取山→飛龍権現→丹波。真夏も盛りですが天気は微妙で、雨こそ降らないモノの終始ガスってました。逆にそれがミストシャワーみたいで非常に気持ち良かったのですけどね。低山とはいえ奥多摩は稜線歩きなので涼しい。避暑には最適ですな。

14時ぐらいに奥多摩小屋に着ければ良いので、ゆっくりスタート。新宿から7:44のホリデー快速で奥多摩→9:30の鴨沢西行きバス→登山口についたのが10時ちょい。奥多摩はアクセス楽なのが良いです(安いし)。街は30℃。登山口では26℃。これくらいが一番気持ち良いよなー、などと思いつつ。

堂所からすぐの朽木。毎回撮ってる。

マムシ岩。(大きい画像)

七ッ石山の巻き道。既にガスガスである。

稜線には一面にマルバダケブキ

稜線に出ると、ちょうど見頃のマルバダケブキが咲き誇ってました。あまりに存在感あるので調べてみると、主に高山の湿った地域に生える多年草で、毒性があるので鹿も食べない。結果的に雲取山への稜線に群生してるけど、かつては高山植物で百花繚乱だったとか聞くと微妙な気にもなる。シカ、シスベシ。尾瀨にもあるみたい。いつか行きたい尾瀨!

船原峠からしばらくは樹林帯が多め。

13:30には奥多摩小屋についたので、さっそくハンモックを張る。22℃くらい。ハンモックの良いところは、寝袋を干しやすいところ。あと、誰も彼もが振り返る。これハンモックですか?これで寝るんですか?そのタープって雨用?OMMレース出ます?などなど。幕営準備するだけで、一般登山者とこれだけ話す機会が生まれるのはユニークですね。中で寝てても、なんかいろいろ見られて話されてるのを感じる。ギア好きとしては嬉しいね。

奥多摩小屋の水場はいつ来ても豊富。真夏でも冷たくておいしい。

基本的に山の水には浄水器を挟むか、煮沸するようにしています。山小屋の水場なら定期的にチェックはしてるでしょうが、上で小動物でも死んでたらアウトですし、湧き場所から離れてれば濾過くらいしたい。最近では本州でもエキノコックスが確認されていますし、緊急時でもないのに余計なリスクを背負うことはない。SAWYER持ち運ぶくらい手間でもないし。

昼ご飯は生パスタのカルボナーラ

一息ついたのでご飯を食べる。生パスタのカルボナーラ。最近スーパーで生パスタ売られるようになりました。乾燥パスタを水で戻す方法とか雑誌で紹介されてますけど、生パスタでも細い麺だと90秒で食べ頃に。ならこっちで良いじゃんと。まあちょっと重いですけどね。どうせ1日目に食べちゃえば、メインの2日目には軽くなってますし。

山でソロだと、食料はナッツだけとか手を抜きがちですが、まともなのが一品でもあると気の持ちようが違います。

夕飯は焼き米と佃煮のおじや。味噌と卵忘れたけど、まあ食べれる。

ヘネシーハンモックのタープは本体につけられるようになってるけど、寝てる間にずり落ちて弛みやすいので、木から別々に張った方が良いかなーと思った。あと付属タープはやはり小さいので風除けにはならない。

真夏なんで大丈夫だろー、と寝袋だけで寝たけど、陽が落ちるとやはり寒かった。昼は気持ち良かったんだけどねー。風がダイレクトに接地面を冷やすので、やはりマットは必要かな。

2日目

1日目に稜線に出て、2日目にガンガン歩くのが俺スタイル。とはいえ今回のメインはハンモックなので、ゆっくり6:45スタートです。行動時間は7-8時間を予定。丹波には14時には着くかな?

パッキングはちょいと不格好である。改善の余地あり。

歩き始めは晴れ間もあったんだけど、雲取山につくころには再びガスが。残念ながら展望は望めず。今年はなかなか富士山を拝めない。先は長いのでススム。

雲取山頂より。本日もガスガス。
マツに水滴が付いてたり綺麗。(大きい画像)

展望はないですが、針葉樹についた水滴とか綺麗で、とても好みです。山の静かさを助長してる感じもしてイイ。そういえばこの辺の落葉針葉樹って、大正期に植林されたモノだそうですね。元はススキ野原だたとかなんとか。

奥秩父主脈縦走路、狼平から秩父寄りにある並木道。(大きい画像)

久々の奥秩父縦走路は相変わらず綺麗です。ちょっと荒れ始めてたけど、時期的にしょうがないかな。

絶妙な木漏れ日と苔むした感じは、この地域の美点ですね。(大きい画像)

10時には北天のタルに到着。ここは日当たりが良くて気持ち良いので、靴をぬいで休むことにしています。休憩中にちっこい貂というかイタチみたいなんが出てきて可愛かったです。しばらく見合っていたけど獣道に消えていきました。一眼があればなー。

11時には飛龍権現を出発。先日壊した膝にビクビクしながらサヲラ峠を目指す。ここは一度通ったことがあって、たいへん嫌な思い出がある。前飛龍からの下りはテント泊装備を担いで降りるにはたいへん辛いものだし、丹波天平から親川への下山道は地元の人でも迷いやすい道だから。

飛龍権現からサヲラ峠へ。広葉樹が増えてくればキツイ下りは終わり。

ていうか前に来たときは、日没寸前の薄暗い中、判りにくい道や崩れた道を不安に駆られながら歩いていたら、ゴール直前になって「登山道崩壊につき通行できません」て看板に当たったりした。せめてその表示が丹波天平にあったら、丹波側に降りたのに・・・という苦い思い出。バスがなかったのでお祭りまで歩いて、山荘の主人に訊いたら作業用の踏み跡が登山道を外れているので普通に迷うとかなんとかね。

まあ今回はサオラ峠から丹波に下りるので問題なし。竿裏だったりサオウラだったりサヲラだったりするのは、やっぱ自主規制なのかなーとか考えながら下ると、13時には峠に到着。ここまでは平気だった。下りに備えて水を捨てたら、水筒が倒れてぜんぶなくなったとかアクシデントもあったが。

上から見たら民家だと思ってたら、林道との分岐だったり

で、結果的には膝が悪化した。わりと下り始めてすぐに痛み始めたので、「あ、これはやばいわー」と思ったけども、ろくに曲げられないで歩いては休み、歩いては休みといった感じで。

わざわざ高原地図に急坂・急傾斜と連呼されてるだけあって、なかなか激しい下りです。1,400mから600mまでいっきに下るわけですからね。でも比較的すぐに下界の喧噪が聞こえてきたり、民家が見えてくるので精神的には優しい。標識のある分岐道からすぐ砂防ダムっぽいのがあり、そこからほどなく中学校やら丹波川やらが見えてきます。

街がみえると、もうすぐゲートです
熊対策のゲートをいくつか越えると、舗装路に出ます。もうバス停は近い。
丹波のバス停そばには洗い場あり。下山後にコレは嬉しいサービス
丹波のバスはすげー少ないので注意!

なんとか15時頃にバス停到着。1時間半の下りに2時間以上掛かったかな... これではトレランできない。次のバスがほどなく来るので、温泉よらずに奥多摩へ。奥多摩つくと、ちょうどホリデー快速だったので、縁日でたこ焼きだけ買って直帰しました。

今回の装備

ハンモック泊装備8.3kg。うち食料1kg、水2.5kg。

装備はそんなに無いように見えるのに、詰め込んだらパンパンになってしまう。ヘネシーハンモックはテントに比べれば軽いけど、割と嵩張りますからねぇ。あと寝袋がデカイのがつらい。C9 Loft Jacketは気に入ってるけど、防寒具に携行する分には小さく畳めないから微妙かな。

5-6kgに落とせたらな−。走れるのにな−。下りで水を捨てたら羽が生えたみたいに軽くなったので、だいぶ違うはず。さしあたってはクッカーから手をつけようか。1泊山行にガスストーブは過剰な気がしている。もう何度も使ってるけど、いまだに一缶使い切る気がしないし。楽なんだけどね。

スーパーでてきとーに買ったバナナチップは、行動食にちょうど良かった。食べやすいし、おいしいし、カロリーあるし。

後日談

この下りで本格的に膝を痛め、完治には1ヶ月以上かかりました。整体に通い、ちょいちょいランニングして経過を見ましたが、ただ静養してるだけでは治らない。2-3kmで痛み出して走れなくなるのには、さすがに凹みました。

よくある腸脛靭帯炎かなと思いましたが、それにしては腓骨に近いような気がする。痛み出したらすぐ止めるランニングを週1-2回続けるリハビリで、なんとか治りました。最初はテーピングして、週に1kmずつ伸ばしていくくらいの心づもりで。9月末にはハーフ走れるようになったので完治したと思って良かろう。

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