国家の品格

/recommend/book

Note: この記事は、3年以上前に書かれています。Webの進化は速い!情報の正確性は自己責任で判断してください。

国家の品格

数学者が書いた国家論。なんかベストセラーらしい ...ということで読んでみたけれど、40~50ページほどで読む気なくしました。あとは斜め読み。立ち読みしたときは情報量多くて読み易そうに感じたんだけどな~。

「こういうことがありました」「○○がこう言っています」「□□だそうです」 ...こういう例示は多いのですが、そこから掘り下げて分析することは無い。著者が「これはこういうことでしょう」と述べることで締め、次の例に移る... その繰り返し。

要は「日本の伝統って凄い」と主張する書であって、「日本の危機をどうにかする」具体的な対策を示す実用本じゃないんですよね。精神論であって国家論ではないとも言える。主張に関しても、例えばロックやゲーデルの思想を誤解していたりと、あまり鵜呑みにはできない内容だったりする。

反面で、Web上に点在する『国家の品格』の書評には参考になるものが多く、その意味では有益だとも言える。あと、日本の文化を重んじる人たちにとっては良い本のようです。

参照

民主主義が欠陥の多い制度だということは、だれでも知っている。しかしチャーチルの有名な言葉のように、民主主義は最悪の制度だが、それよりもましな制度は歴史上なかったのである。著者のいう「エリート」による政治というものがかりに可能だとして、そのエリートはだれが選ぶのか。民主主義によらないで、「武士道」で決めるのか。

—池田信夫 blog, 『国家の品格』と『ウェブ進化論』

素人をあざむいちゃいけない。確率(偏)微分方程式はそれほど高等な数学ではない。大学理系程度で、藤原氏もよくご存じのはずだ。モルガン・スタンレー元社員の書いた「フィアスコ」は確かに面白い本だが、あれでデリバティブのすべてが語り尽くされているわけではない。

—阿部重夫編集長ブログ, 「国家の品格」の品格

この本には勇気付けられるところがたくさんあった。この本では若いうちに文学の名作をたくさん読むことが重要だと主張されている。それと、役に立たない学問がその国の底力だと主張されている。日本人には世界に通用する強みがある。それをおれは明らかに持っているのだ。この本を読んで『まずい』と思う人もいるだろう。逆に『おれってすごい』と思う人もいるだろう。

—おれの買い物, 国家の品格。読後の感想

リアリストに酷評され、ロマンチストに支持される作品。

Note: スパム対策が面倒なので、コメント投稿を廃止しました。以前のコメントは残します。
ご意見・ご要望はtwitter@sigwygかはてブコメントにて。