CSS Nite vol.36

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Note: この記事は、3年以上前に書かれています。Webの進化は速い!情報の正確性は自己責任で判断してください。

CSS Nite vol.36

久々にNite行ってきました。IAとなれば外せない!
一時期なりたかったんですよねー、IA。いやまだ諦めてはいませんが。

IAって、コーダにはほんと向いてると思うんですよ。適切なマークアップは情報設計に通じるじゃないですか。我らがkotarok先生も「マークアップはMicroIAだ」と仰っておりました。HTMLだけじゃなくて、Web制作全般に幅広く通じている人も多いですしね!

@kotarok先生のiA講座

こちらはIAというかiAです。転職おめでとうございます。BAからiAへというのは語呂も良いというか、本人気に入ってるそうなので大いに広めてみましょうか。ちなみにワイヤーフレームとかFireworksで作る会社らしいです。

セッションでは、まず軽い仕事内容から。スイスだかドイツだかの新聞社のWebサイトをリニューアルしてPV3倍にしたそうです。新聞社のWeb戦略は苦労話が目立つところなだけに、成功談は新鮮ですね。コンセプトは「Webタイポグラフィ」と「ブランドモデルの統一」とのこと。成功を聞きつけた他の新聞社からもオファーがあったりで景気の良い話でした。

で、iAといえばコレという話。Web Trend Mapです。

  • 東京メトロの各駅にマッピング
  • 街の特徴に合わせた配置。Twitterは賑やかな渋谷。Googleはトラフィックの多い新宿。
  • 建物の大きさは安定性。高さは成功を表す。
  • 制作の目的は広告戦略。実際、金出せば載るような場所じゃないようなサイトにも多く取り上げてもらえたとか。

佐藤 伸哉さんのセッション。

本日の本命。情報設計の手法やTips ...ではなく、IAというロール(肩書き、役割)の歴史・定義・業務内容といった所。CSS Niteっぽくなくて新鮮、というか濃い内容で普通に勉強になりました。スライド公開が待ち遠しいです。

気になったところ幾つかピックアップ。

IAの父
Richard Saul Wurman
良書
Subject To Change -予測不可能な世界で最高の製品とサービスを作る
IA黎明期の企業
  • Studio Archetype
  • Method
  • Meta Design
一般的なIAのタスク
  • 市場調査、競合調査、ユーザー分析
  • ペルソナ
  • ユースケース、ユーザフロー
  • フィーチャーーリスト、コンテンツリスト
  • ハイレベルサイトマップ、コンセプトモデル
  • ワイヤーフレーム
  • 詳細なサイトマップ
  • 機能要件定義書、仕様書
  • ページデザイン(コンポーネント設計)
よくある問題点
  • スキルの問題
    • PMはスケジュール重視
    • IAは仕上がり重視
    • PMとIAの兼務は望ましくない
  • 経験を超えたタスクのアサイン
    • 部署を超えた調整能力、判断能力が必要
    • チーム内で最も経験がある人がIAになると良い
  • 規模に応じたアサインがされていない
  • 案件が適切でない
  • 兼務で判断基準(よりどころ)が不安定
まとめ
  • IAには役割と領域がある。方針がぶれると良い物ができない。
  • IAの役割は時代とともに変化してきている
  • IAは情報設計だけではない
  • IAはユーザの経験を設計するのが目的
  • IAの対象はWebだけとは限らない
  • 情報の表示された、その先の想定も必要

IAって本当に必要?

セッション後の質問コーナーより、Sig.的要約。

海外ではWebディレクタというポジションは無い。専門スキルのある個人を束ねる誰かが居る、というのが自然で、そういう人はプロデューサとかマネージャという。肩書きとしてWebディレクタははいないぜ。

大切なのは、「クライアントが何を求めているのか」「そのために何をすべきなのか」そういった命題を一貫して追い続けるポジションの人が居るかどうかで、そういう仕事はIAとかなり重なる。日本だとWebディレクタがIA的な役割を果たせる(果たすと良い)んじゃないか。

ある程度の規模が大きいサイトで、「まず全体を整理して、それから作ろう」という流れになると専任のIAが居たほうが進めやすいが、フルFlashのブランディングページとか、数10ページのサイトを数人で作るような感じだと、デザイナが頭で描いたフローをそのまま再現するような流れのがスムーズ。

ただし、基本的な情報設計の知識は、全員が持っていて参加するのが理想。プロに任せれば良いやーという雰囲気になるほうが危険。

感想

個人的に一番響いたのは、ビジネスを理解して収益モデルを考え、商業ベースに乗せることもIAの仕事の一環というところです。ユーザの行動を理解し、予測し、経験を提供する。その流れがビジネスになっているわけで、そういう流れができるように設計するのが仕事なのですしね。すげーおもしろそう。ちょうどビジョナリー・カンパニー読み終わったところだし。

懇親会にも出席しましたが、そもそも人の顔を覚えるのが苦手な俺はなかなか知り合いが増えません。懇親会に常連の多いNiteではなかなか申し訳なかったりするのですが、1回につき2人増えれば良い方でしょうか。さらっと話しただけだとまず忘れます。ブログかTwitterやってれば覚えやすいんですけどね。

というわけで今回は@edo_m18をげっとー。よろしくお願いしますm(__)m

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