複数の背景で可変レイアウトに対応する


正しい主張は彼女が地上でただ一人の女性ということでもないし、その時期の人口があまり多くなかったということでもない。彼女には男の仲間も女の仲間もいて、彼らの数は多く、しかも多産だったかもしれない。さらに、この仲間たちには、今日生きている無数の子孫がいるかもしれない。だが、彼らのミトコンドリアの子孫はすべて死にはてている。なぜなら、それらをわれわれとつなぐ鎖はある時点で雄を素通りしてしまうからである。


女系のみという道筋と平行して非常に膨大な道筋がありうるので、ミトコンドリアのイヴが多くのイブとアダムのなかで最も近い祖先である可能性は数学的にきわめて薄い。

リチャード・ドーキンス『遺伝子の川』